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33.電線のない街路
電線がなくスッキリした四つ橋筋
 絵になる都市の図柄遥か彼方への眺望美

 日本の近代化は、ある時期まで電線に象徴されていた。電信・電灯・市街電車と並べると、都市には電線と電柱は欠かすことのできない存在であった。写真一つ眺めてもその有無により都市か否かが分かり、年代さえも把握できた。日本の道路の余りの狭さと木造家屋の存在がそれらの地下埋設をためらわせたとも言える。同時に木造家屋の屋根の低さが電柱の高さと適合して、電線を表通りの中空から路地の奥の家々の庇にまで下げおろすことを可能にしていた。 
道路が一層広く見えるなにわ筋
 しかし、いま都市では電信施設の地下埋設が焦眉の急とされている。建築物の高層化にともない、著しく美観と都市の風格を損なうようになっており、交通の障害にもなっているからだ。
 都心部の当区ではそんな事態にいち早く対応し、平成二年度から公共事業の関連会社の協力を得て四つ橋筋をはじめ、基幹街路を中心に共同溝のような地下施設の充実に努め、近代都市への脱皮を急速に進め成功を収めている。 
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