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21.大樹いろいろ
 
茨住吉神社の戦災楠樹
 焼けた、蘇った、火を避けた 幾星霜都市に根付いた大樹

 当区の緑地面積比率は、戦後、うつぼ公園や区画整理事業に伴う小公園の中心部でありながら他区と比較してもむしろ高いといえる。それは「水の都」の象徴であった堀割が縦横に廻り「みどり」の役目を果たしていた当区にとってその独特の都市景観を変えるものでもあった。
くすのきコーポ前の楠樹

 「何故堀を埋めたのか」と惜しみながらも、区民は緑化に努め、なによりも独立した大樹を大事にしているのは誇りである。
 戦災に遭い、その後蘇らなかったとは言え茨住吉神社の楠樹や阿弥陀池の遊女 銀杏は切り倒されずに保存されて空襲の激しさを伝える戦争遺跡となっているし、うつぼ公園の永代浜の楠樹や土佐稲荷前のくすのきコ−ポの楠樹は劫火に肌を焼かれながら蘇った。
丸政すし裏の銀杏の大樹
 江戸堀一丁目の銀杏の大樹は狭い道路の端に小祠とともにあまり人の眼に触れることなく立って付近の人に空襲の火を避けた霊樹として尊ばれている。
 戦後に植えられたうつぼ公園のケヤキ並木、土佐稲荷公園のエノキの大樹も堂々たる景観を見せはじめた。
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